西武 そごう

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パリ在住のフードジャーナリスト
伊藤文さんのコラム
ラグジュアリーな
パリのフード事情

ミシュランガイドの3つ星レストラン
「ル・ガブリエル」シェフと
MOFショコラティエのコラボレーション。
グルマンなホットチョコレートをサービス。

2025年2月28日(金)

シャンゼリゼ大通りと並行して走る小径に面して建つ瀟洒な邸宅ホテル「ラ・レゼルヴ」。ホテル内レストラン「ル・ガブリエル」は、昨年、ミシュランガイドの最高峰の格付け3つ星に輝いたばかりです。その総料理長のジェローム・バンクテルさんがMOFショコラティエとして名高いパトリック・ロジェさんとのコラボレーションを図り、昨年の好評に引き続き、ショコラ・ショー/ホットチョコレートをサービスしています。

「ラ・レゼルヴ」というホテルの建物は、19世紀中頃にセーヌ県知事に就任したオスマン男爵のパリ大改造の際に建てられた美しい建物。時の皇帝ナポレオン3世の異父弟にあたるモルニー公爵の居住地だった場所です。ピエール・カルダンが所有したこともありましたが、ミッシェル・レイビエという実業家が「ラ・レゼルヴ」というホテル・グループの傘下に納めたのが2015年。建築・装飾家で知られるジャック・ガルシアが、第二帝政風のインテリアでゴージャスに蘇らせています。スイートを含めた部屋は全40室しかない、隠れ家的なホテルです。

そんなホテルの1階には、いくつかのレストランやバー、ロビーを内包していて、ホテルの滞在者以外の訪問客にとっても、喧騒から離れた憩いの場所となっているのです。もちろん、シェフ、ジェローム・バンクテルによるガストロノミーレストラン「ル・ガブリエル」は、3つ星の格付けをいただいたばかりの洗練された料理とともに、ラグジュアリーな空間を愛でる、素晴らしい時間を用意してくれる場所だと思います。そのバンクテルが、MOFショコラティエで、奇才とも言われるパトリック・ロジェとのコラボレーションで、ホットチョコレートをサービスするというので、話題になっています。

昨年のホットチョコレートは、ロジェが創造するキャラメル風味のトリュフチョコレートの味わいが1つ。そして、そのロジェによるレシピに、バンクテルが蕎麦の実のプラリネを調合したものがもう1つ。この2種のホットチョコレートが、昨年、高い評判を得て、今年も第2弾として続行することになりました。趣向を変えたレシピをと、ロジェはピュアなトリュフチョコレートの味わいに。それに対して、バンクテルはそのロジェのレシピにピエモン産ヘーゼルナッツのプラリネを隠し入れたホットチョコレートを提案しています。濃厚なトリュフチョコレートだけのホットチョコレートも美味しければ、ナッツ香が加わって豊かな味とテクスチュアになったホットチョコレートも魅力的です。

また嬉しいのは、ホットチョコレートに添えて出してくれる、マダカスカル産のバニラをたっぷりといれたバニラクリームと、やはりバニラとオレンジ花水の香りを閉じ込めたゴーフルのお菓子です。バニラクリームは、ホットチョコレートに浮かばせてもいいですし、ゴーフルにつけていただいても、絶妙な組み合わせに。ちなみに昨年は、ゴーフルではなく、揚げたベニエを添えていました。毎年の小さな変化が楽しみになるイベントになりそうです。

赤く塗られた大きな門が目印で、ホットチョコレートを飲みに来たと伝えれば、サービス係がテーブルに案内してくれます。15時から18時まで。気候が暖かくなるまで、復活祭の頃までサービスしてくれるといいます。今年の復活祭は4月20日なので、ホットチョコレートを長い期間味わうことができます。フランスの春、初夏は肌寒いことも多いので、2人のグランシェフのホットチョコレートは心を温めてくれることでしょう。

ちなみにこちらのホテルですが、2016年には、最高級クラスのホテルに認められる「パラスホテル」の称号を獲得しています。今年はオープンから10周年を迎えた、記念すべき年で、いろいろなイベントを組んでいるということ。
その立地も特筆すべきでしょう。コンコルド広場も近いなら、エリゼ宮もそば。グランパレやエッフェル塔を臨む、ホテルの部屋からの眺めも美しい。シャネルやセリーヌなどのブティックが並ぶモンテーニュ大通りのショッピングを終えて、一息つきたい時にもオススメしたい憩いの場所です。

Photos/Gregoire Gardette, Julie Limont

フードジャーナリスト 伊藤 文Aya Ito

1998年より、在仏食ジャーナリスト・アナリストとして活動。
数々のメディアでの取材・執筆、食関係の本の出版、翻訳の経験、また食分野で活躍する様々なタレント(経営者、シェフ、生産者など)との深い交流を生かし、食を通して日仏をつなぐDOMAを創立(在仏)。
2017年には、パリ12区バスティーユ界隈にショールーム・アトリエ・物販店「atelier DOMA」をオープンする。
和庖丁の販売、メンテナンス、研ぎ教室を中心に、日本の食文化やものづくりの精神を伝える事業も展開する。

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