西武 そごう

meet LUXURY

meet LUXURYは西武・そごうが厳選する
ラグジュアリーな商品やイベントをご紹介する
情報サイトです

パリ在住のフードジャーナリスト
伊藤文さんのコラム
ラグジュアリーな
パリのフード事情

圧倒的な人気のフレンチ・シェフ、
シリル・リニャックさんの
「ラ・ショコラトリー シリル・リニャック」
とは?

2025年1月17日(金)

シリル・リニャックさんは料理人として、ロンドン、ドバイを含め、パリを中心に8軒のレストランと1軒のカクテルバーを運営しつつ、ブランジュリー・パティスリーは8店舗、ショコラトリーは1店舗構えています。それだけでなく、フランスのテレビ局M6で2005年から料理番組に関わり、出演をしてきたという経緯もあって、フランスで最も愛される料理人の一人に。現時点でのインスタグラムのフォロワー数は、なんと340万人にも上ります!愛される理由は、南仏オキシタニー地域圏生まれで、地方の訛りを直さない話ぶりや気さくな人柄から。そんなシリル・リニャックさんらしいチョコレートが、「そごう西武」のバレンタインイベントに登場します。

シリル・リニャックさんが初のレストランをパリにオープンしたのは2005年でした。この時、リニャックさんがレストランをオープンするまで、つまり、工事から改装、営業に至るまでの数ヶ月の様子を追って、リアルに伝えたテレビ番組「ウィ・シェフ!」が、社会現象になりました。表舞台だけでなく、裏側の仕事にスポットを当てたところや、若手の料理人たちを育てるリニャックさんの姿が人気を博したのです。「ウィ・シェフ!/はい、シェフ!」という言葉が、流行語にもなったほどでした。そのリニャックさんが、2011年に初のパティスリーをパリ11区にオープン。いまに至るまで、多くのパティスリーをオープンし、ショコラトリーも一緒に手がけた、腹心のパティシエ、ブノワ・クヴランさんとの強い絆を感じずにはいられません。クヴランさんは「フォション」に10年勤め、セドリック・グロレさんなど、今をときめくパリのパティシエたちを育て上げ、敬愛されている人物に他ならないのです。リニャックさんとクヴランさんが意気投合する理由も納得してしまいます。
写真の店舗はサン・トロペ市店。

さて、カフェ風のショコラトリーですが、1軒目のパティスリー店そばの11区に店を構えました。角地にあって、3方から光が差し込む広々とした心地よい空間です。タブレットだけでなく、チョコレートをテーマにしたクッキーやヴィエノワズリー、エクレアやフラン、ミルフィーユなどの生菓子もショーケースにずらり。カフェスペースではショコラショーなどを飲みながら、チョコレートの世界を余すことなく楽しむことのできる、スペシャルな空間だといっていいと思います。そして以前から愛されているのは、ベア(クマ)型のチョコレート。フランスではぬいぐるみといえば「ヌヌース(ぬいぐるみのクマ)」。「自分にとってチョコレートは、シェアする心と結びついています。毎日の小さな喜びなのです」と言うリニャックさんの心の表れだと思います。

写真の左は、プラリネを重ねたマシュマロにチョコレートがけをした大きなベアで、真ん中は小さなベア入りのメタルボックス。右のブルーのボックスの「ミニ・ベア・プラリネ」はプラリネ入り。サクサクとした食感とさまざまな風味を楽しめる、以下の5種の味わいです。アーモンドプラリネ入りブラックチョコレート、ヘーゼルナッツプラリネ入りミルクチョコレート、サクサクとした食感のヘーゼルナッツプラリネ入りミルクチョコレート、ピーカンナッツプラリネ入りキャラメル風味チョコレート、ピスタチオプラリネ入りホワイトチョコレート。

以前から人気のシェフでしたが、彼にとって転機となったのはコロナ禍でもありました。家で過ごさなくならなくなった人々のため、インスタグラム・ライブでレシピを毎日のように届けたのです。この経験をベースにしたレシピが、マルチニエール社から「FAIT MAISON /フェ・メゾン(お家レシピ)」として本の出版に結びつき、ベストセラー入りに。なんと今年は8冊目の出版に結び付きました。

ロンドン、ドバイにもオープンした「バー・デ・プレ」は、フレンチの技術と日本のエキゾチシズムを融合した料理を展開しています。フレンチテイストなお寿司、カルフォルニアロールをはじめとし、フレッシュでエキゾチックな風味をプラスした海鮮料理が特徴的。スペシャリテは、カニ肉の上にアボカドの薄切りを載せて、ライムピールで香りをつけたタルトレット。抹茶クリームを乗せたババもダイナミックです。

シェアして食べることのできるスタイルも、この店がオープンした2016年から提唱しており、今やフレンチでもシェアは当たり前になりましたが、リニャックさんには先見の明があるといっていいでしょう。

そんなリニャックさんのエスプリをまずはチョコレートから知っていただけたら嬉しいと思っています。

©Yann Deret, Jérôme Gallant, Charlotte Lindet, Geraldine Martens

フードジャーナリスト 伊藤 文Aya Ito

1998年より、在仏食ジャーナリスト・アナリストとして活動。
数々のメディアでの取材・執筆、食関係の本の出版、翻訳の経験、また食分野で活躍する様々なタレント(経営者、シェフ、生産者など)との深い交流を生かし、食を通して日仏をつなぐDOMAを創立(在仏)。
2017年には、パリ12区バスティーユ界隈にショールーム・アトリエ・物販店「atelier DOMA」をオープンする。
和庖丁の販売、メンテナンス、研ぎ教室を中心に、日本の食文化やものづくりの精神を伝える事業も展開する。

アーカイブはこちら

BACK TO TOP

店舗のご案内STORE INFORMATION

SHARE

※インターネットエクスプローラー(Internet Explorer)では
ご利用いただけません。