没後25年 鴨居玲 終わらない旅

2010年7月17日(土)〜8月31日(火)そごう美術館(横浜駅東口 そごう横浜店6階)会期中無休

酔っぱらい、廃兵、皺だらけの老婆、そして自画像と、40年足らずの短い画業で、常に自己の内面と向き合い、苦悩しながらも数々の作品を描き続けた画家鴨居玲(1928-1985)。
戦後創設された、金沢美術工芸専門学校(現・金沢美術工芸大学)に入学し、宮本三郎に師事。二紀会に出品して褒状を受けるなど、若くしてその才能を発揮します。しかし油絵制作に行き詰まり、油彩画から離れる時期もありました。その後、意を決して取り組んだ《静止した刻》で、1969年に安井賞を受賞。以後スペイン、フランス、そして神戸と生活の拠点を移しながら、鴨居独特の存在感のある画風を確立していきます。暗い色調の中、わずかな光で対象を表現した作品からは、鬼気迫る彼の心の叫びが聞こえ、見る者を引き付けずにはおきません。

 

パレット(自画像)1984年 笠間日動美術館蔵1985年に鴨居が57歳の若さでこの世を去ってから25年が経ちます。首都圏では15年ぶりの大回顧展となる本展では、出世作《静止した刻》をはじめ、最も満ち足りた時を過ごしたスペイン時代の《私の村の酔っぱらい》、そして晩年の代表作《1982年 私》など、油彩、素描あわせて約80点を展覧します。さらにアトリエで制作する鴨居の様子や、作品の主題となったスペインの村人たちを写した写真も公開し、その制作過程の一端を紹介します。

《酔って候》1984年 石川県立美術館蔵

《おっかさん》1973年 個人蔵

《裸婦》1982年 個人蔵/《1982年 私》1982年 石川県立美術館蔵/《石(教会)》1974年 笠間日動美術館蔵

《静止した刻》1968年 東京国立近代美術館蔵/《ボリビア インディオの娘》1970年 個人蔵/《勲章》1985年 笠間日動美術館蔵

トークショー「素顔の鴨居玲」/ギャラリートーク(学芸員による作品解説)

 

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開館時間 午前10時〜午後8時 ※入館は閉館の30分前まで 主  催 そごう美術館、朝日新聞社、神奈川新聞社
入館料 大人1,000(800)円、大学・高校生800(600)円、中学生以下無料
※消費税含む※()内は前売および20名さま以上の団体料金※前売券は、そごう美術館またはローソンチケットにてお取り扱いしております。※障害者手帳をお持ちの方、および同伴者1名さまは()内の料金にてご入館いただけます。
後  援 神奈川県教育委員会、横浜市教育委員会
協  力 財団法人日動美術財団
協  賛 (株)そごう・西武