大切なもの河合まことの世界展
河合まこと氏訪問記
[大切なもの・河合まことの世界展]開催にあたり、6月11日に河合さんが過ごす長野県諏訪市にある霧ヶ峰療護園を訪れました。河合さんはわずかに動く右手を器用に動かして車イスを操作しながら温かな笑顔で私たちを迎えてくれました。首から下の自由を失った河合さんが、どのようにして作品を制作しているのか、その様子をのぞかせてもらいました。
 
<部屋の様子>
療護園の1Fにある河合さんの部屋。ここが河合さんのアトリエとなる。
<河合さん>
私たちの問いかけに対して、気さくに答えてくれる河合氏。
<手製キャンバス>
手作りの制作ボードには、描きかけの次作品が貼られていた。
<お手製の画材>
下描き用のえんぴつや消しゴム、絵筆などには、口でくわえやすいように工夫がされている。
<制作風景>
2本の絵筆を巧みに操り
丁寧に描いてゆく。
<制作途中の作品>
何度も色を重ねて、作品は描かれていく。
<移りゆく時間>
仕上がりまで何週間も掛かるため、モデルの花は枯れてしまっている。
作品 各画像をクリックすると大きなイメージと詩がご覧になれます。
カトレア
河合さんがはじめて描いた植物画。
処女作であるため、教本をモチーフとしています。

マルコポーロ
アートパラリンピック入選作品。
※アートパラリンピック:障害ある方々から作品を公募して、芸術祭という形で様々なイベントを催すもの。
事故の影響による起立生貧血症の河合氏にとって、長時間同じ姿勢で描く事はできない。
何度も、電動車イスのリクライニングの上体を倒し、体調を整えながら、制作はすすめられていた。
作品には、河合氏の自作の詩も添えられていた。
 展覧会会期中は、毎週土曜日・午後2時から学芸員によるギャラリートークを行います。
 ぜひ、ご参加ください。